for STREETFIGHTERS
www.BugBro.com
Bug eyes Brothers
日本で1番最初のストリートファイター系カスタムパーツの通販サイト
バグブロドットコム
 
Home > その他のコンテンツ > ストリートファイターとは > 2016年3月16日


ボーイズファイターについて


★プロローグ
 最初に結論(つじ・つかさ風)。バグブロドットコムではカワサキのZ250SLの事を、今後は「ボーイズファイター」と呼ぶ事にいたします。

 さて、もうだいぶ前になってしまうものの、前回にアップいたしました『ジャーマン・カフェファイターについて』では、私はシングル・ツインの事を心底忌み嫌っていると記述いたしましたが、なぜならば、私自身が元々国産並列4気筒の集合管の音をこよなく愛し、更にはドイツのストリートファイター愛好家の皆さんも日本製の並列4気筒車をベースにする事にシンパシーを感じていたからです。

 ちなみに、ドイツのストリートファイター愛好家の皆さんがストリートファイターのベースマシンとしてセレクトするバイクとしては、GSX-R1100とCBR900RRが人気なのですが、それは、この2台のエンジンとフレームの造形美の素晴らしさがダントツで突出しているからだと思われます。

 そう、つまりはストリートファイターを製作するにあたっては、エンジンとフレームの造形美が宝物のように大事なエレメント(要素)な訳です。





★手が届きづらくなってきたSS
 しかし、GSX-R1100とCBR900RRは、年式も古くなり、パーツの入手も困難になってきた為、それらのファイター化が難しくなってきますと、次にはフツーにリッターSS(スーパースポーツ車)をベースにする事になるのですが、2000年式程度位まではリッターSSをベースにするのも良い感じだったものの、2015年になりカワサキのH2や新しいYZF-R1が発表されますと、国産リッターSSはパニガーレやアグスタと言った年収が4ケタ万円以上の飛行機の中でセックスしているような連中が乗るバイクにすり寄ってしまうようになりました。

 また、例えば2004年式のZX-10Rに比べて2011年式以降モデルのZX-10Rでは、リアショックにアクセスするのも大変な騒ぎで、最近のリッターSSは、とても車体全体をカスタムしようなんて思わせない複雑怪奇っぷりなつくりとなってしまいました。早い話が、速さや安全性と引き換えに、リッターSSはオートバイらしいシンプルさを手放してしまった訳です。

 そして、それでもなおファイターライクなルックスを求める層には、メーカーがご丁寧に安価なスーパーネイキッド車をリリースする時代へと突入いたしました。


★250ccクラス

憎悪は情熱よりもはるかに楽しく、決して飽きがこない。
残る生涯を通じて我々を幸せにしてくれるだろう。
バイロン卿


 リッタークラスのバイクはエンジンのパワーが有る事から、あまり手を抜いた設計にする事も出来ず、リッターSSもスーパーネイキッドもそれなりの品質により機能美や造形美も有りますが、私が許せなかったのは昨今の250ccクラスのバイクで、メーカーや2輪業界全体は、少し前まではCB1100のようなバイクを使って50代の中年リターンライダーや中年デビューライダーをターゲットに儲けようとしていたのに、それらのにわかライダーが事故を起こして全員が死亡しますと、「年寄りは死んじゃうと後が無いので今度は初心者をターゲットにしよう!」と、方針を180度転換し、今度はカウル付きの250ccクラスのバイクで儲けるスタイルに鞍替えしました。電光石火の如く。

 しかし、それらのバイクはフレームやエンジンの機能美や造形美と言ったオートバイの魅力の大事な部分をおろそかにし、単にカウルのデザインだけでビギナーをダマしているバカげた商品だと私は感じました。

 しかし、私にとってもっと許せなかったのが、そうしたガワ(カウル類)でゴマかしてトーシロ相手にダマして売っているバイクから、そのダマす要素のガワを剥いでネイキッド化したバイクに対して、広告費をエサに買収されている2輪専門誌が提灯記事を書くのもカンにさわるというのに、なななんと、メーカー自身がエンジンやフレームの機能美や造形美も無いこのバカげたネイキッド車の事を「ストリートファイター」などと形容した為、オートバイの機能美や造形美を大事にするジャーマン・ストリートファイターをこよなく愛す私はカンカンに怒りました。私はカンカンに怒りました。若い方に迎合し別の言い方を使わせて頂ければ、私は激おこぷんぷん丸でした。否、げきオコスティックファイナリアリティぷんぷんドリーム(中略)でした。

 え~と何の話だったか? そうそう、ちなみに、前の章ではリッターSSはパンピーには手が届かないシロモノ家電になってしまった事をいささかぼやいているような内容になってしまいましたが、誤解してもらいたくないのは、私は本当に品質が高い商品を金持ちが買う事は素晴らしい事だと考えていて、手を抜いた商品を貧乏な人にダマして売るよりかは、高品質な商品を金持ちに売るマーケティングスタイルの方が、私ははるかに健全だと考えています。そう、4輪で言えばドイツ車のように。

 こう言いますと、生徒会からは「ビギナー向けに安価なオートバイをリリースし、将来の金持ち候補を育てる事も大切だ」と言ったごもっともらしい反論の声も聞こえてきそうですが、そうした方達には、ならばビクスクブームは我々2輪業界に何を残したのかを胸に手を当てて考えて頂きたいと思います。

 そう、的を射た反論に対して的を射た回答をしますと、オートバイとしての機能美も造形美もなく、単に「ガワ」のデザインで売っていた、ビギナーに対して最高に優しいオートマのビクスクに乗っていた人達は、ブームが去るとみんなどこかに消えていきました。つまりは、ビクスクブームとは文字通りのただの一過性なブームに終わり、ブームが終わった後に2輪業界に配当をもたらす事は有りませんでした。

 しかし、80年代の空前のロードレースブームの際にリリースされた、走りに特化し、オートバイとしての機能美や造形美を兼ね備えたレーサーレプリカ車に乗っていた層は、私を含めてトシを取ってもオートバイにこだわり、オートバイから離れられず、2輪業界に今でもお布施を支払っていると言えます。

 つまり私が言いたいのは、ビギナーは走りに特化させたバイク、更にはオートバイとしての機能美や造形美のあるバイクで育てなければ離れていくのも早く、ビクスクに乗っていた人達のように、離れた後に戻ってくる可能性も低いという事です。

 逆説的に言えば、走りに特化させ、オートバイのオートバイとしての機能美や造形美を持ったバイクでビギナーを育てれば、今後2輪業界はその顧客から永続的にお布施を徴収する事が可能だと言う事です。

 そう、まっちゅぐ走るだけで満足の「にわかライダー」は、路駐を厳しく取り締まった後、雪でも降れば簡単に他のカテゴリーに逃げ出しますが、「フルバンク」という名のドーピングをかませば、そのライダーは自らを他のライダーと差別化し、自己実現の為にも半永久的にバイクというカテゴリーに居座り続けるのです。


★真のボーイズレーサーの登場
 そんな、視界に入れるだけで反吐(ヘド)が出るような昨今の250ccクラスのロードスポーツ車のカテゴリーにて、他の2気筒ベースの250ccクラスのバイクのハイプ(買いかぶった空騒ぎ)に迎合せず、本当に「走り」という要素だけを追及し、つまりは機能美が有り、更にはヘンテコなカバー類でゴマかしたりもせず美しいトレリスフレームを採用し、つまりは造形美が有り、更には他の2気筒ベースの250ccクラスの車両よりも10万円程も安く、むしろ生徒会も喜ばしいハズのビギナー向けとも言えるNinja250SLがリリースされました。

 このNinja250SLは、尊敬すべきカワサキのワークスライダーである柳川明選手にして「最高のトレーニングマシン」と言わしめたバイクで、昨今の2輪業界において、唯一の真の「ボーイズレーサー」と言って良いマシンだと言え、仮に私の目の前に免許取り立ての16歳の若造が現れ、「安上りに走りを極める為にはどのバイクを買えば良いか?」などとぬかしたら、私は片方の手でそいつの鼻をつまみ、残されたもう片方の手で、黙ってNinja250SLを指さす事でしょう。



↑は、2015年のWSSチャンプのケナン・ソフォーグルの、
Ninja250SLでのトレーニングシーンです。


★真のボーイズファイターの登場
 そして、このNinja250SLのガワを剥いだモデルとして、Z250SLもリリースされましたが、残念ながら2015年には国内販売は行われず、国内2輪専門誌を中心として2輪業界は、相も変わらず250ccクラスは2気筒ベースのマシンにばかりマーケティングを集中させていました。

 しかし私は、ストリートファイターのカルチャーを啓蒙する私自身は、このZ250SLの国内販売を心待ちにしていた所、2016年2月1日には、カワサキは国内でZ250SLを販売すると発表し、私は文字通り小踊りして喜びました。

 おおっ! カワサキの英断に拍手!!!

 そして同時に、真のボーイズレーサーと呼べるNinja250SLに対して、私はZ250SLは真の「ボーイズファイター」だと考えるに至りました。





★背に腹
 話を戻しまして、私はシングル・ツインが嫌いだという件ですが(笑)、Z250SLがどんなに素晴らしいバイクだろうと、私はシングル・ツインに対するこだわりが元々無いどころか、排気音が耕運機みたいで耳障りだと感じている為、未だにこのエンジン形式は嫌いです。否、正確には未だに大嫌いです(核自爆)。

 しかし、例えば私の年収が億単位で、飛行機の中で美女とシャンパンをかけ合いながらセックスを楽しみ、高級外車が4台くらい並べてある自宅ガレージの横に最新のリッターSSをオブジェライクに飾り、週末には金にモノ言わせて国際格式のコースで最新のリッターSSのその性能を堪能出来る身分だったとしても、最新のリッターSSを「使い切る」リアリティーはあまり無く、その性能を使い切る全然手前のレベルでフトンが吹っ飛んで死んじゃうリアリティーの方が高いと思われました(笑)。

 もちろん、そうした事を考えている私のような中年ライダーがミニバイクでサーキットを攻めて楽しむというノリもありがちなのですが、ミニバイクはポケバイから這い上がってきた、バイクの大きさとスケール感が合っているだけでなく本気で速い、わさび抜きのスシを食べるライダーのレベルが凄すぎるのと、ただでさえシングルが嫌いだと言うのに、更に空冷でシングルカムのエンジンを搭載したバイクなど個人的には所有したくなかったので、ミニサーキットをトレーニング的に走るにしても、水冷でツインカムのフルスケールのバイクで走りたいと私は思っていました(ちなみに、17インチで水冷でツインカムのZ250SLは、12インチで空冷でシングルカムのNSF100よりも安価です)。

 また、これまでに走らせていたマシンについて語らせて頂きますと、以前の私は、まだ私が関東に住んでいる時にホームコースとしておりましたトミンモーターランドを走る用に、また、ファイター化するにあたってもフレームやエンジンの機能美や造形美が有るCBR400RR(以下マイ・ベイビー・ブレード)を購入したのですが、そのマイ・ベイビー・ブレードをファイター化している最中に南九州(宮崎県)に引っ越してしまい、結局マイ・ベイビー・ブレードでトミンモーターランドを走る事は1度も有りませんでした。

 そして、南九州ではM.S.L.HOBBYというカートコースを走るようになったのですが、このコースはマイ・ベイビー・ブレードでは小さ過ぎてしまい、また、熊本に有るホンダが所有するHSR九州というサーキットを走りますと、今度はサーキットがデカ過ぎてしまい、早い話が「帯に短しタスキに長し」と言った調子で、更にはHSR九州を走っている時に謎のパワーダウンが起き、その後今度は急にエンジンの調子が良くなるという現象が起きて、いかにも壊れる前触れ感が醸し出てきて、更には悪名高いホンダの絶版車という事で、パーツの入手も困難になってきた事から、部品供給において心配が無く、カートコースでトレーニングするにあたって最適なマシンを欲するようになってきました。

 そして、2015年11月8日には、KTMの走行会にて、KTMの200デュークというバイクに試乗した所、正に目からウロコが落ちる思いで、こうしたミニサーキットでトレーニングするには、この位のバイクの方が適切で、音は耕運機みたいでクソですが、ミニサーキットでマシンを操る楽しさにおいては、パワーバンドをキープすべくシフトチェンジする事で、小排気量単気筒車は最高に気分が良い事が分かりました。

 そして、人生も残り少なくなってきた今、中国人観光客のマナーが日本人レベルに向上する頃には、内燃機関を使った乗り物は消滅している事も予想されるので、早い話がエンジン形式がどうのこうの言ってる前にやりたい事をとにかくやるという心境になってきました。

 つまりは“背に腹”です(笑)。

 また、リッターSSを「使い切る」というレベルに一歩でも近づく為には、リッターSSを実際に使い切っているワークスライダーがそうしているように、むしろ、ボーイズレーサーを使用したミニサーキットでのトレーニングが必要だとも思いました。

 テキトーな自己肯定、もしくはダブルスタンダードに聞こえるかもしれませんが、真のボーイズファイターたるZ250SLが販売されなければこうした気持ちにはなれなかったので、オートバイ、その中でもロードスポーツ車は、走りに特化し、機能美や造形美を兼ね備えている事が本当に重要だと私はメーカーにも2輪業界にもエンドユーザーの方にも声を大にして訴えたいと思いこの度ペンを取る、否、キーボードを叩いた次第です。

 また、「ガワだけバイク」のおかげで生徒会が夢見る「ツーリングライダーの増産」というストーリーが成功したとして、「それはそれでどうぞご自由に」と言った気持ちもある半面、やはり走りも中途半端で機能美も造形美も無い、つまりは何とも戦えない「ガワ無し軟弱ツーリングバイク」の事を、間違っても「ストリートファイター」などと形容して欲しくは無いとも思いました。


※個人の感想です。





★Z250SLが素晴らしいこれだけの理由
(Z250とMT-25の所有者が読み飛ばすべきパートです)

まず事実を把握せよ。しかる後に、好きなように解釈すれば良い。
マーク・トウェイン

ちょっと、椅子を引かせてもらってもいいかな?
あんたの息が臭いんでね。本当に臭いよ。
CNNの「ラリー・キング・ライヴ」に出演した
ドナルド・トランプがラリー・キングに


☆フレーム
 まず、Z250SLの何が素晴らしいって、なんと言ってもフレームがトレリスフレームなのが1番素晴らしいと言えます。

 ちなみに、ナポレオンは敵を見ると「マヌケ」に思えたそうですが、その理由は「敵はフランス人ではない」からだったそうです。

 同様に、トレリスフレームを採用したZ250SLから見た最近の250ccクラスのロードスポーツ車は、みんな横から見て鉄パイプが1本という見るに堪えないルックスで、つまりはナポレオンにとってのフランス人以外の人種のようにマヌケなフォルムです。

 また、この(片側)鉄棒1本フレームのフレーム形式は、メーカーカタログを見ますと「ダイヤモンド」と記述されていますが、この、本物のダイヤモンドからの訴訟リスクを抱えた(片側)鉄棒1本フレームの実際の剛性がどうなっているかなんて私は知りませんが(笑)、とにかく見るからに貧弱な(片側)鉄棒1本フレームは、アルミツインスパーフレームがデフォルト世代にとっては認知的不協和がハンパ無く、特にネイキッド車は更に絶対に所有したくないと思わせるに十分なルックスで、Z250に至っては自分のマヌケなフォルムを分かっているのか、確信犯的に(片側)鉄棒1本フレームをヘンテコカバーで隠してしまうという始末でした(笑)。

 しかし、Z250SLは縦剛性が高いと思わせるトレリスフレームで、金が無い事を理由にメーカーが今時250ccクラスにアルミツインスパーフレームなんて使えないと言うのであれば、せめて鉄パイプでもこれくらいのデザイン力は発揮して欲しいと思わせるエクセレントなデザインのフレームだと言えます。

 そして、2輪業界がなぜこのフレームの美しさを過小評価しているのか私にはさっぱり分かりませんが、だからこそ私は声を大にしてこのフレームの造形美の素晴らしさを喧伝したいと思います。

☆キャスター角
 次に素晴らしいのは、24度のキャスター角だと言えます。

 国内2輪専門誌や、それに強く影響を受ける多くの机上の空論ライクなスペック厨は、パワーとシート高(笑)ばかりを話題にしますが、バイクの運動性を決定付ける要素として、キャスター角は非常に重要だと私は考えます。

 ちなみに、ロードスポーツ車にてキャスター角が25度を超えている場合は、もうほとんど論外と言えますが、私はキャスター角が25度とか言われてもアクビが出る程退屈な数値だと感じてしまう人間で、Z250SLのようにキャスター角が24度とか言われますと、今度は逆に俄然テンションが高まってきます。

 そう、パワーや車重は後でどうにでも出来るし、どうにでも出来ない場合でもシカトする事も出来ますが、キャスター角は大幅に変更する事が出来ない要素なので、ノーマルでキャスター角が24度というスペックは、宝物のように大事にするべき要素だと私は考えます。

 また、立ったキャスター角は、見た目にも運動性が高そうなフォルムとなる為、Z250SLはボーイズファイターと呼ぶに相応しいルックスになっています。

  ちなみに、MT-25のキャスター角は25度で、Z250のキャスター角は26度です。┓(´_`)┏

☆ホイールベース
 次に素晴らしいのは、1330mmという短いホイールベースです。

 当然、ホイールベースも短ければ短い程アールの小さなコーナーでの旋回性で有利な為、この短いホイールベースはバイクの運動性を味わう事において素晴らしいスペックだと思います。

 ちなみに、MT-25のホイールベースは1380mmで、Z250のホイールベースは1410mmです。┓(´_`)┏

☆車重
 次に素晴らしいのは、Z250SLはSL(スーパーライト)の名が示すように、2気筒のZ250に比べて、たったの2馬力しか少なくないのに、車重はなななんと、22キロも軽いという、148kgというその軽量な車重です。

 こんな小さな排気量のマシンでライバル車に対して車重が20キロ以上も軽いというのは、それだけで脅威と言えます。

Z250
(170kg+171kg)÷31PS=11

Z250SL
(148kg+171kg)÷29PS=11


 ちなみに、↑の計算を御覧になって頂ければ分かるように、Z250SLはヘルメットやウェアなどの装備を含めたライダーの重量が171kg未満であれば、パワーウェイトレシオにてZ250よりも有利な計算となります。

 Z250乗りにとっては、にわかには信じ難いかもしれませんが、つまりは体重が140kgのマツコ・デラックスがZ250とZ250SLの両方に乗って比較テストしたと仮定しても、Z250SLの方がパワーウェイトレシオで有利なのです。

☆価格
 次に素晴らしいのは、437,400円(税込)という安価な価格です。

 そう、ファイター化においてはカスタム費用が非常に大きなウエイトを占める為、ベースマシンの価格は安ければ安い程良いと言えますが、Z250がそうであったように、2017年あたりにはZ250SLもABS付きとなって相対的に価格も値上がりしそうなものの、とりあえず2016年はABS無しで価格を低く設定した事がエクセレントだと言えます。

 もちろん、Z250SLは他の2気筒ベースのマシンに比べますと、ホイールが細くバイアスタイヤを履く事が前提だったりと言った安いからには安いというネガティブな要素もあるのですが、Ninja250SLが先行して販売されていた事から、ホイールもゲイルスピードの太いやつも有ったりするので、将来的にワイドなラジアルタイヤを履かせるにしても、金にモノ言わせれば問題無く(笑)、むしろ2気筒ベースのマシンとの差額にてこうしたアフターパーツを買う余裕資金が生まれるのもZ250SLの購入予定者には良いニュースだと思われます。

 ちなみに、MT-25の価格は523,800円(税込)で、Z250の価格は553,500円(税込)です。

☆シートカウル
 次には、特にZ250SLが素晴らしいという訳でなく、他があまりにもクソという事で、シートカウルの大きさが比較的マシだという点です。

 他の、左右2灯のヘッドライトを採用したフルカウル車をベースにネイキッド化したマシンは、カウルが付いていればバランスされているのかもしれませんが、カウルが無いと相対的にシートカウルが尋常じゃなくデカくなってしまい、ジャーマン・ストリートファイターを見慣れている者としては、控えめに言ってクソ、フツーに言ってゴミと言ったルックスです。

 これに対して、Z250SLは1灯のヘッドライトを採用したNinja250SLをベースにしている為か、比較的にシートカウルは小ぶりで、250ccネイキッド車の中ではギリギリセーフと言ったルックスとなっています。

 そう、つまりは、元々小さなシートカウルのフルカウル車をネイキッド化したバイクと、元々デカいシートカウルのフルカウル車をネイキッド化したバイクでは、前者は芸能レポーターの“ハシ休め”となる安いタレントの浮気レベルの微罪なのに対して、後者は配偶者の妊娠中に不倫がバレる政治家レベルの罪深さが有ると言えます。


 という訳で、別にカワサキから金をもらっている訳ではなく(笑)、それを証拠に上記はストレートに2気筒のZ250を嫌悪した内容となっておりますが、私はZ250やMT-25の今後の購入予定者の自らの判断力が揺らいでいくのを眺めるという悪趣味を披露したかった訳ではなく、2輪業界の聖人君子には成り下がりたくなかったというのが本当の所で、すでにZ250やMT-25を所有されている方が気分を害したというのであれば大変申し訳無く思うので、Z250やMT-25を心底愛しているという方は、私の事など気にせず自らの優位性をご自身のホームページやブログ等で展開して頂ければ幸いです。

 そう、「自分は誰とも戦うつもりは無く、バカデカいタンデムシートに女でも乗せて、のんびりツーリングがしたいんだ」とか、そんな調子で。

 もちろん、そんな事を書けば、圧倒的にビクスクの方に優位性がある為にただのブーメランになるかと思われますが(笑)。


注:上記の文章は、文章を面白おかしくする為に多少大袈裟に記述しておりますので、気分を害されたという方は、私宛てにあまりありがたくないメールを送り付けたり、私の自宅の前でウンコをしたりはしないで、「どっかのバカが自分のサイトで好き勝手ほざいてるだけだ」と、冷静に沈思して頂ければ幸いです。





★Z250SLの残念な点
 私は自分が気に入ったものを徹底的に持ち上げ、自分が気に入らないものはケチョンケチョンにけなす才能に恵まれておりますが、そんな私でも冷静になればZ250SLの残念な点も判断する事が出来ます。

 ちなみに、MT-25信者の方々は、ヤマハ車の方が各部のつくりが高品質だと言った主張をしがちですが、例えばフロントのディスクローターがフローティングだとか、そうした細かい部分は全てアフターパーツで簡単に何とかなるので、私にとってはどうでもいいストーリーです。

 しかし、Z250SLが本当にどうしょうもなく最高にバカげている部分は、品質どうのこうのではなく、タンク下からシートカウルに伸びたヘンテコカバーの存在です。

 これは、最新のリッターSSやスーパーネイキッドにも共通するデザインの特徴で、コイツのおかげでジャーマンライクなシートカウルの装着が非常にやりづらくなる為、気が狂いそうになる程ムカつく最高にバカげた部分だと言えます。

 まーしかし、これまでさんざん国内でジャーマン・ストリートファイターのカルチャーを啓蒙しても、シートカウルの換装まで行うユーザーは少なかったので、そこまでは出来ないという多くのバイク乗りに迎合するのも軟弱だと思いつつ、このあたりは他のマシンに比べてシートカウルが小ぶりだという事で目をつぶるか、あるいは、本場のドイツの人達がそうしているように、ヘンテコカバーが有っても気にせず美しいフィニッシュにてシートカウルを換装するしかないのかもしれません。

 あと、ヤマハ車は高品質だと信じているヤマハ信者の方への悪いニュースとして、MT-25の兄弟車であるYZF-R25は、レース屋さんからの悪評紛々たるCBR250Rと同じく、どうやらエンジンの品質に問題を抱えているようでもあります。


CBR250Rエンジンオーバーホール
(【 KSRで走りまへんか〜 】より)

YZF-R25 焼き付き
(【 KSRで走りまへんか〜 】より)


 ↑のエントリを拝読しますと、CBR250Rは「品質のホンダ」から「リコールのホンダ」に転落したホンダの惨状が良く理解出来ますが、YZF-R25及びMT-25はインドネシア産もさる事ながら、"DiASil(ダイアジル)シリンダー"という新しい技術や、ヘッド歪みや2速ギアの圧入問題など、基本的な設計がアダとなっているようです(じゃー全然ダメじゃんw)。

 それに対してZ250SLのエンジンは、インジェクション以外には特に目新しい事もやっていない、石器時代から供給されているKLX250やDトラッカーのエンジンがベースなので、耐久性においては比較的マシかなと言ったイキフン(雰囲気)です。

 まー、Z250SLも海外生産なので「目くそ鼻くそ」かもしれませんが(笑)、シングルはツインに比べて常用回転域が低い為に、耐久性においてよりリスクが少なく、同じ壊れるにしても当然ツインよりかはシングルの方が金がかからず安上りなのも利点です。

 あれっ? 結局Z250SLを持ち上げてしまっており大変恐縮ですが、こんな流れになってしまうのも、2気筒ベースのガワ無し軟弱ツーリングバイクがあまりにもクソ過ぎるからで(タンク下のヘンテコカバーの面積の広さも尋常では無い)、私の書く文章を読んでも尚、かたくなに2気筒ベースの250ccネイキッド車を選好されるという私の文章に運命を感じないという方は、運が無いのだと思われます。お気の毒。

 そして、それらの方達は、自己肯定は人間の常とばかり、ブラウザの「戻る」ボタンを押した後、2気筒ベースの250ccネイキッド車に対するポジコメを探しまくり、自分には自分の判断力を肯定してくれる愛すべき仲間達が沢山存在すると胸を撫で下ろし、あまつさえ、それらの人達とのんびりツーリングなどに出掛ける事でしょう。

 言い換えれば、それらの方達は失敗を運命付けられています。つまりは、女々しい連中と群れる平々凡々な軟弱ツーリングライダーに成り下がる宿命だと言えます。

 もちろん、そんな連中に孤高のファイターを名乗る資格など有りません。

 しかし、ツーリング仲間などと言う女々しい連中には全く興味が無く、自分の前を走るバイクをブチ抜くという衝動に勝る友人など存在しないという方の中で、私の書く文章に運命を感じたという250ccクラスのネイキッド車の購入予定者の方は心配には及びません。私はあなたの両肩に手をかけ前後にゆすり、「しっかりしろ」と声をかけ、Z250SLの購入を進言するからです。

 つまりは、Z250SLの残念な点は、攻める事が宿命な為に、所有すると友人が減るという事です。

 人間の。





★エピローグ

戦いで大事なのは犬の身体の大小じゃない。犬の闘志の大小だ。
ドワイド・アイゼンハワー


 という訳で、さんざんZ250SLを持ち上げてきましたが、すでに国内2輪専門誌にてスッパ抜かれている新しいホンダの2気筒ベースの250ccのバイクが登場し、更にはそれをベースにしたネイキッド車が出てくれば、トレリスフレームはZ250SLの専売特許では無くなるかもしれません。

 それはそれで他のメーカーに対するカンフル剤となる大変素晴らしい事で、現行のZ250やMT-25を購入された方の歯ぎしりの音が今から聞こえてきそうですが、ホンダはホンダの宿命にて、必ず万人向けのドン臭い割に看板を盾にした高価格なバイクを出してくると思われるので、Z250SLは単気筒で安価という部分にてホンダと同じ土俵には立たず、今後も永続的にミニサーキットでのトレーニングマシンとして君臨出来る安心感が有ります。

 従いまして、ボーイズファイターたるZ250SLを所有された方は、勇敢な羊飼いのダビデが不死身の怪物ゴリアテをヘコませたように、別にミニサーキットに限らず、ワイディングや、あるいは朝晩の通勤戦争などで2気筒ベースの250ccネイキッド車を追い掛け回すシチュエーションになった際には、24度のキャスター角や1330mmという短いホイールベースや軽量なZ250SLの特性を生かして、「何がストリートファイターだよバーカ(笑)」と思いながら、それらのバイクをカモっちゃってみて下さい(核爆)。

 そして、単気筒のZ250SLで2気筒ベースの250ccネイキッド車を実際にカモった後は、シェークスピアが語っているように、「逆境の果実は甘い」事を実感出来ると思われます。

 しかし、そうは言っても2気筒ベースの250ccネイキッド車を単気筒のZ250SLでカモったからと言って、それで有頂天になるのも考えものです。それは、Z250SL乗りにとって2気筒ベースの250ccネイキッド車は良い敵ですが、2気筒ベースの250ccネイキッド車乗りにとってZ250SLは敵では無いからです。えっ、なぜかって? なぜならば、2気筒ベースの250ccネイキッド車乗りの真の敵は、自らの無知だからです。

 あーそうそうそれから、バトルする相手が忍者のように逃げ足の速い同等な性能の兄弟車であるNinja250SLだった場合には、デーウー(テクニック)や根性(スピリッツ)で対処してみて下さい。

 『ファイター』の名のもとに。








筆者が購入したZ250SLのレポートに興味がある方は、
↓のリンク先をご参照して下さい。

マイ・Z・モノファイター・Z250SL




Copyright(C)ABM JAPAN All rights reserved ページのトップへ